2018/11/23 00:44

リトープスに適した環境

 リトープスの自生地は、南アフリカやナミビアの温暖な気候の乾燥地、つまり砂漠のような土地です。そこでは地面を遮るものはなく、リトープスには直射日光があたります (Lithops habitat」で検索をすると、自生地の風景の画像が見れます)。そのためリトープスは、日光がよくあたる風通しのよい環境を好みます。

 しかしながら、気温の様子は日本とは大きく違い、最も暑い夏でも、日中は最高30℃程度とあまり暑くなく、逆に夜は最低15℃程度まで下がる環境です。従って、リトープスは日本の非常に暑く湿気が高い夏が、特に苦手です。日本でのリトープスの栽培のコツの一つは、夏を上手く越させることにあります。


 

四季を通したリトープスの管理

 日本ではリトープスは主に春と秋に成長します。春と秋の成長期は1週間に1度程度の頻度で水をたっぷり(鉢底から沁み出る程度)あげ、日当たりと風通しのよい環境で育てましょう。冬は寒さで成長が止まるので、凍らない程度の気温 (3℃まで)で、日当たりのよい場所で管理しましょう。冬の水やりは1ヶ月に1回たっぷり与える程度で十分です。

  

 夏は、リトープスが枯れる確率が最も高く、最も管理が難しい季節です。直射日光があたらない明るい日陰 (北側の全く日が差さない日陰も×)で、かつ風通しが良い場所で管理をしましょう。経験的には、日差しよりも風通しの方が重要と感じます。夏の水やりは1ヶ月に1回、できれば暑い日を避けて、少なめの水 (鉢底から出ない程度)を、リトープスに直接かからないようにあげます。また、夏に水やりをする際は気温が下がる夕方が良いでしょう。



リトープスの「脱皮」

 リトープスの面白い現象として葉の「脱皮」があります。これは古い葉の内側から新しい葉が突き出てくる現象です。新しい葉が出てくるとともに、古い葉はしおれて枯れていきます。この過程では、古い葉の水分が、新しい葉に移動していると考えられています。そのため、脱皮している期間の水やりはほぼ不要です。脱皮中に水をやりすぎると脱皮がうまくいかなかったり、二重に脱皮してしまうことがあります。脱皮は通常、冬の終わりから春にかけて起こるので、新しい葉が出て来てないかよく観察しましょう。